先日はあいにくの天候の中、お友達の娘さんの卒業式がありました。
卒業式に限らずこういった一連の行事で良く思うのが、ご夫婦での参加が非常に多いということ。
そんな風に思っている自分も我が子の節目の行事には率先して参加するタイプのオヤジです。
でも自分のころを考えると、母親はともかく父親はこういった行事に来た記憶がありません。
周りを見渡してもお父さんも参加している家族ってそんなにいなかったように思えます。
考えてみれば高度経済成長を迎え、終身雇用が当たり前の世の中、その次にバブルが来て仕事第一、家族の事で仕事を休むなんて発想すらない世の中だったのかもしれません。
かくゆう僕の父もどちらかというと上記の考えが当てはまる人物です。
父の父、つまり僕のおじいさん(父方の)が向田邦子さんの小説に出てくるような人だったようで、
良くうちの父は、「おやじが空の湯呑を置くと、お袋がさっと継ぎ足す。そんなおやじを見てそだっから男というもんはあーだこーだ」というのが最近の口癖 であり、自分もそれを目指して男道を突き進むべく生きてきたわけですが、時代の流れには逆らえず、最近はその威勢も徐々に衰退し、今ではおふくろと五分五分、もしくは6/4で押され気味の時も見受けられる今日この頃。
とにもかくにも、厳格な父親という時代から、優しいお父さんという風潮に世のなかが変わってきているのかもしれません。
ただ、どんなに時代が変わっても、父親の威厳は保ちたいものですね。
それ相応の覚悟をもって必死に家族を養っている訳ですから。
そんな変わりゆく形の中でも、やはり良い事、良い物はずっと受け継がれていきます。
その流れで今回は時計のバンドのご紹介。
良い時計にはヘリ返しで製作されたバンドが良く似合います。
今回はバッファローレザーを使用し、芯材を表革で包み込み裏材を接着させる高級バンドのようなヘリ返しでバンドを製作しました。
時計にあったバンドに仕上がったのではないかと思います。
ちなみに、こちらは父親からのご依頼品。
こちらの時計をして、これからも威厳を保った人でいてもらえれば、と思った本日の作品紹介でした。
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